インターネットVPNとIP-VPN
インターネットVPNとIP-VPNの違いを紹介します。
IP-VPNと共通の特徴として、広域イーサネットは拠点ごとに通信業者の網に接続する網接続型のWANサービスです。専用線の場合、通信したい拠点ごとに回線を接続する必要があり、小さな変更でもネットワーク全体の見直しをしなければならないケースが多々ありました。しかし、網接続型のWANサービスで新たに拠点を追加する場合には、拠点と通信業者の網を接続すればいいので、拠点の増減が簡単に行えます。従来から利用されているフレームリレー/セルリレーも網接続型のWANサービスですが、接続先の端末をあらかじめ固定するPVC(Permanent Virtual Circuit:相手固定接続)であるために、柔軟なネットワークの構築は難しくなります。
広域イーサネットならではの特徴は、レイヤー2でVPNを実現するサービスであるということです。この点がレイヤー3のIP-VPNと最も異なる点といえるでしょう。レイヤー2であるため、従来のWANやIP-VPNで必要となるルーターではなく、より安価なレイヤー2スイッチでネットワークを構築することができ、LANと同じような感覚で利用することができます。
IP-VPNは、レイヤー3のサービスであるため、使うことのできるプロトコルが基本的にIPに限られ、ルーティングプロトコルもBGP-4に限られてきます。しかし、レイヤー2の広域イーサネットは、SNAやFNAといったメインフレームで使われているプロトコルをそのまま利用でき、BGP-4以外のルーティングプロトコルにも対応することができます。そのため、これらのプロトコルやルーティングプロトコルを使っているシステムがあるネットワークを新しいWAN環境に移行する場合などは、広域イーサネットのほうが簡単に行うことができると言うメリットもあります。